2012年 09月 03日
南紀に帰省中 2 |
両親といっしょに、奥のほうへドライブに。
南紀人が「奥のほう」と云うと、熊野の山奥のほうを指します。今回は秋津川から大塔村、竜神をぐるっとまわってきました。画像はとちゅうで寄った稲葉根王子。石碑には熊野大社の八咫烏。
「王子」とは神祀のことで、熊野古道では12世紀ごろに造られたものが多く残っています。この王子めぐりが世界遺産としての熊野古道の、代表的な楽しみ方。温泉めあての昔ながらの観光よりも、ここ数年はバックパッカーや海外旅行者の姿もよく見ます。実家のかどの信号でも、よくハイカーの方々が地図片手に王子さがしてキョロキョロ。
世界遺産になってからというもの、なんだか観光地もすっきりしたかんじになりましたね。
ランチは上富田の<懐石カフェocha-ya>で。
母がおすすめの、ボリュームよりも質重視なお店。ようするに腹八分目(笑) もちろん美味しかったです(^_^)
今回は、母の希望で<なかへち美術館>特別展「花井正子展」を観覧。熊野に魅せられた作家の作品です。なんかこう館内の雰囲気も、この建物自体がインスタレーション作品なの?、というようなふんわり不思議空間でした。こんな山奥にこんな美術館があるなんてね(-ω-*)
作品の大きな主題になっているのが「果無山脈(はてなしさんみゃく)」。
竜神から高野山のあいだにある山地の、実在の地名です。
なんででしょう。子供のころから感じていたのですが、全国にはもっと高く奥深い山脈も多いのに、紀伊の山はほんとうに「果てが無い」感じがして、怖かったのです。山を越えて行けばいつかはどこかの町に出るはずなのに。入れば入るほど、どこか別の世界に迷い込みそう。
こんなのは、関東はもちろん、中央アルプスや九州、四国、北海道でも感じませんでした。
ゆいいつ、少しですが同じような感覚を持ったのが中国山地の比婆山脈。どちらも昔から「生者とヒトでないもの」の結界として、奉られていた地ですね。
肌にビリビリくるような畏怖の感覚。それがなにかは解らないし、スピリチュアル嗜好な解釈するつもりもない。
でも、ヒグマが徘徊している真夜中の北海道山中でも、感じなかったもの。
両親には言えませんが、地元に住めない理由のひとつであります。
画像は、帰宅してから撮った実家前の浜。岬に落ちる夕日。
ちなみに冬は、水平線に落日します。
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by kinkuro_puka
| 2012-09-03 21:16
| 旅